不動産投資は何歳から始められる?始める年代別メリットとデメリット
2024/10/04

不動産投資は何歳から始められる?始める年代別メリットとデメリット

不動産投資は何歳から始められる?現金一括とローン利用時の違い不動産投資ローンを利用する際は年齢制限がある物件を現金一括購入するなら何歳でもOK年代別による不動産投資を始めるメリット・デメリットと注意点20代30代40代50代60代まとめ

不動産投資を検討する人の中には、「不動産投資をするのは早すぎる(または遅すぎる)のではないか」とお悩みの方も多いでしょう。

結論から言うと、不動産投資を始める年齢に制限はありません。何歳からでも不動産投資をおこなうことは可能です。


しかし、若いうちは元手がなかったり、逆に高齢になってからはローンの利用に制限が付いたりと、不動産投資を始める年齢によってメリットとデメリットがあるのが事実です。


そこで今回は不動産投資を始める年代別に、それぞれのメリットとデメリット、注意点について解説します。

不動産投資を検討している人は、ぜひ参考にしてください。


不動産投資は何歳から始められる?現金一括とローン利用時の違い

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不動産投資をおこなえる年齢に制限はありません。したがって何歳からでも始められます。

ただし、これは収益物件を現金一括で購入する場合に限られます。


不動産投資ローンを利用する場合、「ローン申込は〇歳以上」「融資完済年齢が〇歳以下」など、金融機関によって年齢制限が定めている場合がほとんどであるため注意が必要です。


ここでは不動産投資を始められる年齢と不動産投資ローンの関係について詳しく解説します。


不動産投資ローンを利用する際は年齢制限がある

先に述べたように、不動産投資ローンを利用できる年齢に制限を設けている場合がほとんどです。

ローンの利用可能年齢は金融機関によって異なりますが、借入時に満20歳以上60歳未満で、最終返済時の年齢は82歳未満や85歳未満と定められている場合が多いです。


不動産投資ローンを利用するには金融機関の融資審査に通過しなくてはなりません。しかしローン申込者の年齢が高くなるほど融資期間が短くなるため、月々のローン返済額が高くなる可能性があることからローンの審査が厳しくなる傾向があります。


反対に年齢が若すぎる場合も返済能力に不安があるとみなされやすく、ローンの審査に通りにくいことも少なくありません。


また、融資の際に「団体信用生命保険(団信)」に加入する場合も注意が必要です。

団信とは、ローンの返済中に契約者が死亡したり、高度障害状態に陥ったり、ローンの返済が困難になった場合、保険金によってローンが完済される仕組みの保険です。

残債がなくなった収益物件は家族に残されるため、家族はその物件を賃貸して賃料収入を得たり、売却してまとまった資金を得えたりできるのです。


団信への加入時には、健康状態に問題がないことを示すために健康診断の結果を提出することが必須です。高齢者は健康状態に問題が生じやすく、団信への加入だけでなく、ローン審査に影響を及ぼす可能性があることを覚えておきましょう。


さらに団信の保障期間は基本的に融資期間内となるため、ローン完済時の年齢によってはその後、一般の生命保険に加入するのが困難だったり、保険料が高額になったりすることも考えられるので注意が必要です。


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このように不動産投資ローンを利用して不動産投資をおこなう場合は、年齢に応じて、無理のない返済計画を立てることが大事になります。


物件を現金一括購入するなら何歳でもOK

不動産投資用の物件を購入する場合、金融機関から融資を受けるのが一般的ですが、現金一括払いで購入することも可能です。

現金で購入するのであれば金融機関のローン審査を受ける必要がないため、年齢制限を気にすることなく不動産投資を始めることができます。


ただし、不動産投資ローンを利用しない場合、レバレッジ効果や前述した団信加入といった、不動産投資のメリットを得ることができなくなるため注意しましょう。


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レバレッジ効果とは

レバレッジとは「てこの原理」のことで、小さな力で大きな物を動かすことを言います。

不動産投資におけるレバレッジとは、少ない自己資金で高額の不動産を運用し、大きな利益を得ることです。


たとえば、利回り10%の収益物件を自己資金である1,000万円で現金一括購入したとします。この場合の年間の家賃収入は100万円です。


しかし、自己資金1,000万円を頭金として4,000万円の融資を受け、利回り10%、5,000万円の収益物件を購入した場合、年間の家賃収入500万円となります。

同じ1,000万円の自己資金であっても、融資を利用しなかった場合と比べて家賃収入は5倍にもなるのです。(どちらのケースも諸費用や税金などは考慮していません)


これが、少ない自己資金で大きな利益を得る「レバレッジ効果」となります。


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年代別による不動産投資を始めるメリット・デメリットと注意点

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ここでは、不動産投資を始める年代別のメリットとデメリット、注意点を解説します。


20代

20代で不動産投資を始める最大のメリットは、若いうちに物件のローンを完済できる点です。

たとえば23歳で不動産投資を始めた場合、35年ローンを組んでも定年前にローンを完済することも可能です。


なお不動産投資には、毎月の家賃収入を得るほかに、物件を売却して売却益(キャピタルゲイン)を得ることも可能です。複数の物件を所有し、ローンを完済した物件を売却して次の物件の購入資金に充てる、を繰り返すことで専業大家さんになれる可能性も十分考えられるでしょう。


万が一、不動産投資に失敗してもやり直しができる点も若いうちに不動産投資を始めるメリットです。


一方でデメリットとしては、自己資金不足や個人属性が低いなどの理由で、ローン審査が不利になる可能性があげられます。特に勤続年数が3年未満の場合、融資審査に通過できないことも多いです。


関連記事:サラリーマンが銀行の不動産投資ローンを利用する際の注意点を解説


20代で不動産投資を始める場合、まずはある程度の自己資金を貯めることと属性を上げることに注力すると同時に、綿密な投資計画を建てることを心がけましょう。

特に自己資金は、物件購入時の初期費用(頭金と諸費用)だけでなく、運用開始後の資金として手元にもいくらか残しておく必要があることを忘れないでおきましょう。


また、現物の不動産投資をおこなうには自己資金が足りない、できるだけ不動産投資に慣れておきたい人には、「不動産クラウドファンディング」や「J-REIT(ジェイリート)」、「不動産小口化商品」などの「少額不動産投資」もおすすめです。

いずれも数万円~数十万円程度の少額資金で投資ができ、運用・管理は専門家によっておこなわれるため、投資家に手間はかかりません。上手に投資することで自己資金を貯めることにもつながります。


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10代でも不動産投資はできる?

10代でも不動産を所有することは可能ですが、未成年者は単独で法律行為をすることができません。なお2022年4月1日施行の「民法の一部を改正する法律」により、18歳以上が成年となり、未成年は18歳未満となりました。


したがって、不動産の買主が17歳以下の未成年者の場合、未成年者の親権者(両親など)が法定代理人として売買契約の締結や登記手続に関する書類等への署名、捺印は買主である未成年者の親権者が代理としておこなう必要があります。


法定代理人である親権者から同意を得られない場合、未成年者が不動産の売買をすることはできません。


また前述したように、金融機関によっては不動産投資ローンの利用可能年齢を20歳以上と定めているケースもあります。その場合、成年である18歳であっても不動産投資ローンを利用できないため注意しましょう。


30代

30代になると、転職していなければ勤務年数も長くなり、収入も安定するため、融資審査に通りやすくなる点がメリットです。ある程度まとまった額の自己資金を用意できれば、より融資審査が有利になり、退職までにローンを完済できる可能性も高いでしょう。


ただし、30歳はライフイベントによる出費が増える年代でもあります。そのため、予定した資金の確保がむずかしくなることが考えられます。

結婚や住宅購入などは出費額も大きくなりがちですし、妊娠や出産による世帯収入の減少なども視野に入れる必要もあるでしょう。


特に住宅ローンと不動産投資ローンの二重払いには注意が必要です。

不動産投資ローンの返済は基本的に毎月の家賃収入から支払いますが、空室や支出の増加などでキャッシュフローがマイナスになった場合は、手元の資金や給与から持ち出しが必要になります。


そのためできるだけ、不動産投資用の資金はかならず確保しておき、家計費の負担にならないように注意する必要があります。


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不動産投資ローンを利用する際は、団信に加入して生命保険料を節約するなど、家計費を減らす工夫も考慮するとよいでしょう。


40代

一般的な40代は、20代・30代に比べると年収が増加し、貯蓄も増えていることから、金融機関の融資審査もより有利になる年代です。

不動産投資を始めるベストの年代としてあげられるのが、この40代です。


ただし40代であっても、転職が多く勤続年数が短い、貯蓄が少ない、借入総額が多いなどの場合は、その限りではありません。


関連記事:サラリーマンが銀行の不動産投資ローンを利用する際の注意点を解説


デメリットとしては、サラリーマンとして働ける残り時間が少なくなる点があげられます。

不動産投資ローンを利用する場合、金融機関にもよりますが、完済時の年齢制限によって35年ローンを利用できないケースも出てきます。


そのため、物件選びや収支計画はより慎重におこなう必要があります。できるだけ多く頭金を入れて総借入額を減らしたうえで、定年退職までに安定した収益を得られるよう綿密な収支計画をおこないましょう。


50代

50代は、住宅ローンを完済し、子供の教育費も落ち着き、ある程度自由に使える自己資金が増える頃です。それによって、より現実的な「老後資金」を確保するための資産運用に時間とお金をかけられるのがメリットです。


一方で不動産投資ローンを利用する場合、融資期間が短くなるため月々のローン返済額が負担になる場合も多く、注意が必要です。また健康面にも問題が発生しやすい年代でもあり、融資審査や団信加入がむずかしくなるケースも考えられます。


50代で不動産投資を始める場合は、頭金を多くして月々のローン返済を軽くしたり、金利上昇リスク対策として繰り上げ返済を検討したり、しっかりとローン返済計画を立てることが重要です。


関連記事:不動産投資の繰り上げ返済の種類を紹介!メリット・デメリットを解説


また50代以降で不動産投資をおこなう場合は、売却益狙いの投資スタイルはおすすめできません。

不動産の売却益を狙うためには、いつ値上がりするのか、どのくらい値上がりするのかといった予測を立てる必要がありますが、不動産投資初心者にはそういった予測を立てるのは非常にむずかしく、リスクが高いです。


万が一売却に失敗してしまった場合、年齢的にやり直しが困難であることから、50代以降で不動産投資をおこなう場合は、コツコツと家賃収入を積み上げるスタイルの不動産投資をおすすめします。


60代

60代は定年退職によって給与収入が途絶えるため、不動産投資をおこなうためには退職金や貯蓄を活用しておこないます。

サラリーマンとしての勤めがなくなったことで、物件選びや物件の管理など不動産投資に割ける時間が大幅に増える点が最大のメリットです。


ただし定年退職になったことで、不動産ローンの融資審査には通過しにくくなるため注意が必要です。また「給与」という安定した収入を得られなくなるため、万が一不動産投資に失敗してしまった場合は手元の資金のみでやり繰りしなくてはならず、やり直すことは非常にむずかしいのもデメリットです。


そんな60代には、退職金や貯蓄を使って現金一括で収益物件を購入するのもおすすめです。ローン返済が不要なので家賃の大部分を収益にすることが可能ですし、インフレ対策にも効果がきたいできるでしょう。


また資産として保有しているお金で収益物件を購入し不動産投資をおこなうことで、相続税対策にもつながります。


まとめ

不動産投資は何歳からでもおこなうことが可能です。ただし、未成年者の場合は親権者が法定代理人として手続きをおこなう必要があります。

また不動産投資ローンを利用する場合、各金融機関が利用可能年齢を定めています。特に完済時年齢の上限には注意しましょう。


不動産投資は始める年代によってメリットとデメリットがあります。安定した家賃収入を得るためには、デメリットを理解したうえでメリットを活かした投資戦略を立てることが重要です。


ぜひ当記事を参考にして年代にあった不動産投資をおこなってください。

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