不動産投資を始めるのに適したタイミングや年齢は?年代別の注意点も
2021/08/25

不動産投資を始めるのに適したタイミングや年齢は?年代別の注意点も

不動産投資を始めるのに適したタイミングはいつ?優良な不動産投資物件に出会えたとき低金利で融資してくれる金融機関が見つかったとき不動産の価格が下がっているとき自己資金に余裕があるとき不動産投資を始めるの適している年齢は?不動産投資ローンを利用するなら年齢制限に注意不動産投資を始めるならできるだけ若いうちがおすすめ若くして不動産投資を始めるためのヒント現金一括購入するなら年齢は関係ない不動産投資を始める際の年代別ポイントや注意点20代~30代で始める場合のポイントと注意点40代~50代で始める場合のポイントと注意点60代以上で始める場合のポイントと注意点まとめ

不動産投資を始めたいが、タイミングがわからず最初の1歩が踏み出せなかったり、年齢や自己資金面で不安があって不動産投資をする踏ん切りがつかなかったりしていませんか?

不動産投資を始めるタイミングは人それぞれですが、あまりにも躊躇していると格好のチャンスを逃してしまい、「あのタイミングで不動産投資を始めておけば……」と後々の後悔につながりかねません。


今回は、不動産投資を始めるのに適したタイミングや年齢について解説します。

また、不動産投資を始めるにあたって年代別の注意点もまとめました。


ぜひ当記事を参考に不動産投資を始めるタイミングを見きわめて、安定した不動産賃貸経営をおこなってください。


不動産投資を始めるのに適したタイミングはいつ?


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ここでは不動産投資を始めるタイミングについて解説します。

「あのタイミングで不動産投資を始めるべきだった!」と後悔しないためにも、チャンスを見逃さないヒントにしてください。


優良な不動産投資物件に出会えたとき

不動産投資を成功させるには、好条件の不動産物件を選ぶ必要がありますが、理想とする条件すべてを満たした物件を見つけるのはむずかしいかもしれません。


そのため、希望する条件をできだけ多くを満たしている優良物件に出会えたなら、それは不動産投資を始める大きなチャンスです。


だれもが欲しいと思う優良な不動産投資物件は、そのタイミングで購入しないと二度と出会えない可能性もあります。

一瞬のチャンスを逃すことがないよう、こまめに不動産投資物件のポータルサイトなどで物件情報のチェックをおこなってください。


低金利で融資してくれる金融機関が見つかったとき

高額な不動産投資物件を購入する際は、不動産投資ローンの利用が一般的ですが、総支払額や月々のローン返済額の負担を考えるのであれば、できるだけ低金利で融資を受けるのが望ましいです。

そのため、低い金利で融資を受けられるチャンスがあれば、そのタイミングを逃す手はありません。


融資期間の長さやローン金利は、金融機関によって異なりますし、不動産物件の資産価値や本人属性によっても変わります。

融資審査の結果、高い金利や融資期間を短く設定されることもありますし、最悪の場合は融資がおりないことも考えられます。


不動産投資ローンを利用する際は、できるだけ多くの金融機関に融資を打診して、融資条件のよい金融機関とローン契約を結びましょう。


個人の属性によるタイミングにも注意

不動産投資ローンの融資審査の際には、本人の属性(勤務先や勤続年数、年収など)が大きく影響します。

上場企業に正社員として長年勤めている、年収が高いなど、安定した収入が見込める人の場合は融資審査に通過しやすく、金利や融資期間などが優遇されることも期待できます。


逆に勤続年数が短い、非正規社員や自由業などの場合は融資審査がきびしく、融資を受けられても高い金利や融資期間が短く設定されることも少なくありません。


そのため、転職や独立をしてしまうと本人属性が変わってしまうため、不動産投資ローンの審査に不利になることも。

物件の購入を検討しているのであれば、転職や独立前のタイミングで不動産投資ローンの審査を申し込むことをおすすめします。


不動産の価格が下がっているとき

高額の不動産投資物件は少しでも安く購入したいものですが、人気エリアの需要が高い不動産物件を個人の力で安く購入するのはむずかしいでしょう。


しかし、不動産の価格は経済状況や需要の有無などによって変動します。

不動産物件を安く購入したいのであれば、日頃から不動産の価格をチェックして、価格が下がったタイミングで不動産物件を購入して不動産投資をはじめるとよいでしょう。


自己資金に余裕があるとき

自己資金に余裕があるときも不動産投資に適したタイミングです。

不動産投資は金融機関から融資を受けて始めることが一般的ですが、ある程度の頭金を入れることで融資条件が有利になることが期待できますし、本人属性が低い人も頭金を多くいれることで融資審査に通過しやすくなります。


また、自己資金があれば、賃貸経営中に突発的な出費が必要になったときや空室などで家賃収入が減った場合も柔軟な対応ができます。


不動産投資を始めるの適している年齢は?


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不動産投資を始めるのに年齢制限はありませんが、不動産投資ローンを受ける場合は年齢制限に注意が必要です。

ここでは、不動産投資に適している年齢について、その理由などを解説します。


不動産投資ローンを利用するなら年齢制限に注意

不動産投資を始めるには年齢制限はありません。

しかし、不動産投資ローンを利用する場合は、各金融機関によって年齢制限が定められていることが多いため注意が必要です。


申し込みの下限は満20歳以上

不動産投資ローンを申し込める年齢の下限は満20歳以上という金融機関が多くみられます。

20歳は学生と社会人が混在していますが、安定した収入があれば融資を受けられる可能性があります。


しかし、一般的に不動産投資ローンの融資審査を通過するには勤続3年以上であることが望まれるため、就職して間もない場合は融資審査に通過できないことが多いのです。


申し込み年齢の上限は、返済終了年齢によって異なる

不動産投資ローン申し込み年齢の上限は、融資期間や金融機関の設定によって異なります。


たとえば、ローン申込時の年齢の上限が満60歳未満のところもあれば、満65歳未満としているところもありますし、上限の設定がない金融機関もあります。


ローン完済時の年齢についても同様で、満80歳未満や満82歳未満などに設定されている金融機関もあれば、上限を設定していない金融機関も増えています。


これは、不動産賃貸経営の場合、所有者(名義人)が死亡したあとも家賃収入は継続して入ってくるため、法定相続人を連帯保証人にしたうえで相続した人がローンを支払うことを条件に不動産投資ローンの申し込みができるのです。


しかし高齢で不動産投資ローンを利用する場合、頭金の額や属性にもよりますが、金利が高くなったり融資期間が短かったりと、希望する条件で不動産投資ローンを受けられない可能性も考えられるため注意が必要です。


不動産投資を始めるならできるだけ若いうちがおすすめ

不動産投資を始めるには年齢制限はありませんが、不動産投資でより多くの資産を作りたいのであれば、できるだけ早く=若いうちに投資を始めるとよいでしょう。


ただし、年齢が若すぎても自己資金が不足していたり、勤続年数や収入の面で属性が低く、不動産投資ローンの融資審査の面でむずかしい場合もあります。


一般的には、収入が安定してきて預貯金も増えてくる30代~40代くらいが不動産投資を始めるベストなタイミングと言われています。

では、若いうちに不動産投資を始めることで、どのようなメリットが得られるのか見てみましょう。


資産形成できる期間が長い

若いうちに不動産投資を始める最大のメリットは、時間的余裕があることがあげられます。

不動産賃貸経営は長期間に渡って安定した家賃収入を得ることが目的の投資方法です。

そのため、賃貸経営を長くつづければそれだけ収益も増えていきます。


たとえば30歳で35年の不動産投資ローンを組んだ場合、65歳でローンが完済します。

35年間の家賃収入に加え、その後も家賃収入は継続して得ることができますし、月々のローン返済をしていた額が手元に残るため、月々のキャッシュフローが増えることになります。

また、完済後は不動産物件を売却して、まとまった現金を得ることも可能です。


返済期間を長くとれる

年齢が若い場合、不動産投資ローンの返済期間を長くとれます。

返済期間が長いと、それだけ毎月のローン返済額が少なくてすむため安定したキャッシュフローを維持しやすくなります。


ただ、返済期間が長いとローン金利の分だけ総返済額が高くなってしましますが、無理のない範囲で繰り上げ返済などを利用することで、総返済額を大幅に減らすことも可能です。


返済実績をつくりやすい

不動産投資ローンで融資を受け、しっかりと返済していくことで返済実績ができ、金融機関からの信用度がアップします。

信用度が上がることで、次の不動産投資物件を購入する際の融資が通りやすくなったり、金利や融資期間の面で優遇されるなどのメリットも期待できます。


若いうちから安定した不動産投資をおこなっていれば、それだけ信用度を得る時期も早まり、事業を拡大するチャンスも早まるため、より早く、より大きな資産形成が可能になるのです。


若くして不動産投資を始めるためのヒント

若いうちに不動産投資をおこなうには多くのメリットがありますが、不動産投資を成功させるにはそのための準備も必要です。


自己資金と属性に注意

若いうちに不動産投資を始める際に注意したいのが「自己資金」と「属性」です。

学生はもちろん、会社員の場合でも収入が低いため、不動産投資に必要な自己資金を貯めるのに時間がかかります。


頭金となる自己資金が少ないと不動産物件価格の大部分を融資で賄うことになり、月々のローン返済額が高額になってしまいます。

また突発的な出費や空室などで家賃収入が減った場合、対処するために必要な資金がなければキャッシュフローの悪化が懸念されます。


自己資金を用意することは非常に重要なため、不動産投資を視野に入れてコツコツと預金をしたり、無理のない範囲で少額投資などを活用して資金を増やすとよいでしょう。


また、上にも書いたように不動産投資ローンの融資を受けるには属性が大きく影響します。

勤続年数や年収をすぐに上げることはむずかしいため、できるだけ多くの頭金を入れるなどして融資審査のハードルを下げる必要があります。


なお、不動産投資ローンの審査基準は金融機関によって異なるので、複数の金融機関に打診することをおすすめします。


不動産投資について知識を蓄える

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法です。

株式投資やFXに比べるとリスクは少ないですが、投資である以上リスクはいくつか存在します。


不動産投資を始めるにあたって、不動産投資ならではのリスクの把握はもちろん、不動産投資の成功を左右する物件の選び方、正しい運用方法、金銭面や税金面の知識など覚えておくべきことはたくさんあります。


知識があれば間違った判断をしにくくなり、より不動産投資で成功する確率があがるため、しっかりと勉強しておくことが大事です。


現金一括購入するなら年齢は関係ない

不動産投資をするならできるだけ若いうちが望ましいですが、それは不動産投資ローンを利用する場合です。


現金一括で不動産投資物件を購入するのであれば年齢制限はありません。

70代や80代、90代でもまったく問題はありません。


特に相続などが絡む場合は、不動産のほうが現金で相続するよりも相続税が安くなるため、あらかじめ現金で不動産物件を購入しておくと相続税対策につながります。


不動産投資を始める際の年代別ポイントや注意点


老若男女 人 大勢
ここでは、不動産投資を始める年代別に一般的なポイントや注意点をまとめました。

ただし、不動産投資への考え方や資産状況は個人によって異なるため、それぞれの状況にあわせた不動産投資をおこなうよう心がけてください。


20代~30代で始める場合のポイントと注意点

20代~30代で不動産投資を始めるメリットは、なんといっても時間的余裕のあることです。

早めに不動産投資を始めることで長期間に渡って資産形成ができます。


その反面、自己資金が少なく属性はそれほど高くないことが多いため、融資金額や期間、金利面での優遇は期待できません。

特に20代は、融資審査に通過できないこともあるかもしれません。


そんな20代~30代で不動産投資を始める人には、価格の安い中古の区分マンションを最初の1件にすることをおすすめします。

比較的安価で購入できるので、自己資金が少なくても融資を受けられる可能性は高いです。


ただし、区分マンション1室の場合、空室=家賃収入ゼロになってしまうため注意が必要です。

空室リスクを避けるため、できるだけ人気のエリアで駅近など入居付けしやすい好立地物件を選ぶことがポイントです。


区分マンションで投資実績と自己資金をつくり、2棟目の足掛かりとして上手に運用していきましょう。


低金利重視なら日本政策金融公庫がおすすめ

「日本政策金融公庫(日本公庫)」は、「民間金融機関の補完」を目的にした政府系金融機関です。

そのため、事業性を重視した融資をするため、属性が低く民間の金融機関の融資審査に通りにくい人でも融資を受けられるチャンスがあります。


また、女性や若者・シニア層は、通常の融資限度額が4,800万円のところ7,200万円まで借りることができる優遇措置が用意されていますし、低金利で固定金利なのも大きなメリットです。


日本公庫のデメリットとしては、借入期間が10年または15年と短いことです。

借入金額が大きいと、低金利であっても月々のローン返済額が負担になる可能性もあるため、注意が必要です。


どうしても民間の金融機関の融資審査にとおらないという場合は、日本公庫に相談してみてもよいかもしれません。


なお、日本公庫は「不動産投資」には融資はおこないません。

融資申し込みの際は、かならず「不動産賃貸事業」として申し込みましょう。


日本政策金融公庫について詳しくはこちら!>>日本政策金融公庫で不動産投資の融資を受ける方法とは?


40代~50代で始める場合のポイントと注意点

勤続年数も長くなり収入も増えたことで、属性面で融資審査を通過しやすい年代です。

自己資金も余裕が出る頃なので、さまざまな種類の不動産投資物件を選ぶことも可能になります。


年代的には、30~35年の不動産投資ローンを契約することもまだ可能なので、一棟アパートなど大きめの物件も狙えるため、長期融資ローンを利用して月々のローン返済額をおさえた投資方法がおすすめです。


なお、50代の場合は融資期間が短くなる可能性もあるので注意しましょう。

自己資金に余裕があるなら、月々のローン返済額をおさえるために、まとまった額の頭金を入れてよいでしょう。


60代以上で始める場合のポイントと注意点

60代になると、長期間の融資を受けるのがむずかしくなります。

また定年退職後は、サラリーマンのような定期的な収入がなくなるため、融資審査に通過しにくくなります。


そのかわり、退職金や現役時代の貯蓄があるため、資金面では余裕がみられることが多く、ローンは利用せず、現金一括で不動産投資物件を購入するのもひとつの方法です。


特に70代以降は、相続が視野に入ってくる年代です。

上記の「現金一括購入するなら年齢は関係ない」の項でも説明したように、不動産で相続する場合は現金で相続するよりも相続税が安くなります。

不動産投資物件を残すことで家族の収入源にもなりますし、売却すればまとまった現金を得ることも可能です。


まとめ


不動産投資を始めるタイミングは、優良物件に出会えたときや融資条件がよいとき、不動産価格が下がったときなどさまざまです。

そのときの年齢や属性、自己資金の有無もかかわってくるため、「ここぞ」というタイミング見極め、無理なく自分に合ったタイミングで不動産投資をおこないましょう。


ただし、不動産投資をおこなうならできるだけ若いうちにはじめることをおすすめします。

長期間に渡って資産形成ができ、投資実績をつくるうえでも有利になります。

その場合は、しっかりと不動産投資の知識を身につけることが重要です。

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