不動産投資初心者向け5つのノウハウ!これだけはおさえておきたい知識
不動産投資に興味はあるが、最初の1歩が踏み出せなくて悩んでいませんか?
はじめての不動産投資に欠かせないのは「不動産投資の知識」です。そのため、まずは不動産投資の基礎知識を勉強してから、本格的に不動産投資に着手することをおすすめします。
今回は不動産投資初心者さんに向けて、これだけはおさえておきたい「不動産投資の5つのノウハウ」について解説します。
- 基礎知識
- 必要な自己資金の目安
- 運用にかかるランニングコスト
- メリットとデメリット・リスク
- 不動産投資をはじめる流れ
これから不動産投資をはじめる人は、ぜひ参考にしてください。
不動産投資のノウハウ①:基礎知識
ここでは不動産投資の基礎知識について解説します。
不動産投資の仕組み
不動産投資とは、所有する不動産投資物件の売買や第三者へ賃貸することで収入を得る投資方法を指します。
不動産投資をはじめるにあたって、金融機関から融資を受けて収益物件を購入するのが一般的です。そのため物件価格よりもずっと少ない自己資金で高額の不動産を取得・運用でき、また融資を活用してレバレッジを活かした投資がおこなえるのが、不動産投資の大きなメリットになります。
レバレッジ効果とは
不動産投資におけるレバレッジ効果とは「少ない自己資金で大きな収益を得る」ことを指します。
具体的には、金融機関から融資をうけることで、自己資金の何倍もの額の投資になり、大きな利益を得られるのがメリットです。
レバレッジ効果について詳しくはこちら!>>不動産投資のレバレッジ効果をやさしく解説!リスクにも要注意
インカムゲインとキャピタルゲイン
不動産投資によって得られる収益には「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。
インカムゲインは、物件を賃貸することで得る「家賃収入」を指し、短期間で大きな利益を得ることはできませんが、入居者がいるかぎり、長期にわたって毎月安定した家賃収入を得ることが可能です。
もうひとつのキャピタルゲインは、所有する不動産を購入時よりも高額で売却した際に得た「売却益」を指します。
キャピタルゲインは、安く購入した不動産を購入した時よりも高く売却することで大きな利益が期待できます。
ただし値上がりする土地の見きわめはプロでもむずかしく、売却のタイミングを間違えてしまうと売却損(キャピタルロス)になってしまう恐れがあるため注意が必要です。
不動産投資の収益について詳しくはこちら!>>不動産投資の利益の種類!インカムゲインとキャピタルゲインを解説
利回りとは
不動産投資における利回りとは、物件価格に対して1年で得られる収入や利益の割合を指し、投資用不動産物件を選ぶ上で大切な指標となる数値を指します。
不動産投資における「利回り」には複数の種類があり、なかでもよく使われるのが「表面利回り(グロス利回り)」と「実質利回り(ネット利回り)」の2種類です。
表面利回りは空室やコストを加味していない指標で、不動産情報サイトに掲載されている利回りは、この表面利回りの場合がほとんどです。
【表面利回りの計算方法】
表面利回り(%)= 年間の家賃収入 ÷ 物件の購入価格 × 100
実質利回りは、空室率や諸経費を加味して計算されるため、実際の収益により近い数値を算出できます。
【実質利回りの計算方法】
実質利回り(%)= (年間家賃収入 - 経費)÷( 物件価格 + 諸費用 ) × 100
利回りについて詳しくはこちら!>>不動産投資の実質利回りと表面利回りの違いは?シミュレーション比較
不動産投資の賃貸物件の種類を紹介
不動産投資では、住居系の物件やオフィスビル、商業施設、老人ホームなどの専門的な施設のほか、駐車場やコインランドリーなど多くの収益物件の運用をおこなって収入を得ています。
数多くある収益物件の中で不動産投資初心者におすすめなのは、マンションやアパートなどの住居系の賃貸物件です。
ここでは区分マンションと一棟アパートについて紹介します。
区分マンション投資
不動産投資の初心者におすすめなのが、少額の元手で始められる区分マンション投資です。
単身向けのワンルームやファミリー向けなどさまざまなタイプがありますが、不動産投資初心者には、入居者需要が多く価格が安いワンルームや1LDKなどの単身者向けの区分マンションをおすすめします。
単身者向けの区分マンションは、中古であれば1,000万円前後で購入できるため、自己資金が少なくても比較的融資を受けやすいのがメリットです。
ただし、一戸のみの運用の場合は空室になってしまうと賃料収入がゼロになってしまうため、物件選びと運用計画はしっかりとおこなう必要があります。
区分マンション投資について詳しくはこちら!>>区分マンション投資は儲からない?メリットや対策方法を解説
一棟アパート投資
区分マンションよりも価格は高くなりますが、エリアや規模(戸数)、新築か中古かによっても価格に幅があるため、自己資金額や目的や目標に合わせて物件を選ぶことができます。
一棟アパートは複数の部屋から家賃収入を得られるため、区分マンションや戸建て賃貸に比べて収入が多いのが特徴です。また空室が出た場合でも、それ以外の部屋に入居者がいれば家賃を得られるので、空室リスクの分散につながります。
一方で、一棟アパートは土地と建物を購入するため価格が高くなるのがデメリットです。また建物丸ごとを管理・メンテナンスする必要があるため、それに見合った修繕費が必要になります。
一棟アパート投資について詳しくはこちら!>>不動産投資で一棟アパートを選ぶメリットを解説!選び方のポイントも
不動産投資のノウハウ②:必要な自己資金の目安
前述したように不動産投資をはじめる場合、金融機関から融資を受けるのが一般的です。そのため少ない自己資金ではじめられるのが不動産投資のメリットになります。
自己資金として、頭金(物件価格の1~3割程度)と諸費用(物件価格の7%~10%程度)を用意する必要があります。おもな諸費用は以下になります。
- 融資事務手数料、融資保証料
- 印紙代
- 不動産取得税
- 不動産登記費用
- 司法書士報酬
- 各種保険料(火災保険、地震保険など)
- 仲介手数料(不動産仲介業者を介した場合)
たとえば価格が2,000万円の物件を金融機関の融資を受けて購入する場合、まず頭金が200万円~600万円程度必要です。さらに諸費用として140万円~200万円程度必要なので、頭金とあわせて自己資金は340万円~800万円程度用意することになります。
なお、頭金を多くすればそれだけ借入金が減るため、月々のローン返済の負担が軽くなります。諸費用については、購入する収益物件の種類や築年数などによって増減します。
いずれにしても不動産投資をはじめる際は、多少の自己資金が必要なことに留意しておくとよいでしょう。
初期費用について詳しくはこちら!>>不動産投資の初期費用の種類と目安額!できるだけ安くする方法は?
不動産投資のノウハウ③:運用にかかるランニングコスト
不動産投資で収益物件の運用時には、さまざまなランニングコストが発生します。ランニングコストの費用目安は、物件の種類や築年数によって異なりますが、家賃収入の20%~30%程度になります。
不動産投資をおこなううえで必要不可欠な費用なので、どのような項目があるのかしっかりと把握しておきましょう。ここでは、おもなランニングコストを紹介します。
- 管理委託料
- 修繕費やリフォーム費(原状回復費用)
- 共用部の水道光熱費
- 火災保険料
- 入居者募集費用(広告費)
- ローンの返済金
- 固定資産税・都市計画税
- 所得税・住民税
- 税理士報酬
- 通信費
- 雑費
- 消耗品費
なお、ランニングコストによってはコスト削減が可能なものもあります。コストを削減すれば手元に残るお金も増えるので、一度無駄な部分がないかランニングコストを見直してみるとよいでしょう。
不動産投資のノウハウ④:メリットとデメリット・リスク
ここでは不動産投資のおもなメリットとデメリット・リスクを紹介します。
不動産投資のおもなメリット
不動産投資のおもなメリットには、以下のようなものがあります。
- レバレッジ効果により、少ない自己資金で大きな投資効果を得られる
- 所得税や相続税の節税につながる
- 生命保険や年金代わりになる
- インフレに強い
- 管理全般を外部に委託できるのでオーナーの手間や時間がかからない
- 貯蓄効果を得られる
- ミドルリスク・ミドルリターンの投資方法なので、長期的に安定したリターンが期待できる
詳しいメリット・デメリットについてはこちら!>>不動産投資のメリット8つを解説!デメリット・リスク対策方法も
不動産投資のおもなデメリット
不動産投資には多くのメリットがありますが、投資である以上、デメリットやリスクも存在しています。不動産投資のおもなデメリットやリスクには、以下のようなものがあります。
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 修繕リスク
- 災害リスク
- 金利上昇リスク
- 家賃下落リスク
- 物件価値の下落リスク
- 流動性が低い
- 物件運用時にランニングコストがかかる
さまざまなリスクに不動産投資初心者は驚くかもしれません。しかし、不動産投資のデメリットやリスクは、初心者であってもあらかじめ内容を把握し対策を立てておくことで失敗する確率を下げることが可能です。
不動産投資のリスク対策についてはこちら!>>不動産投資のメリット8つを解説!デメリット・リスク対策方法も
不動産投資のノウハウ⑤:不動産投資をはじめる流れ
ここでは不動産投資の準備段階から収益物件の運用までの流れを7段階にわけて紹介します。
1.不動産投資をはじめる準備をする①
まずは、不動産投資の基礎知識を身につけることからはじめましょう。不動産投資の知識がまったくない状態で不動産投資をはじめてしまうと、失敗してしまう可能性が大きくなってしまいます。
勉強方法は不動産投資をテーマにした書籍を読むのもよいですが、不動産投資セミナーに参加してプロの不動産投資家に話を聞くことで、実際に不動産を運用していくイメージもつかみやすくなるでしょう。
2.不動産投資をはじめる準備をする②
不動産投資の勉強と同時進行で、投資金額や目標を決めておきましょう。
何年後に何万円の利益を上げる、といった明確な目標を立てることが重要です。次にその目標を達成するためには、どのような収益物件を選べばよいか検討します。
新築か中古か、マンションかアパートか、都心部か郊外か。選択肢は無限にあるため、落ち着いて検討しましょう。
3.物件探しを開始する
定めた目標を達成するための物件選びに入ります。
まずは情報収集や資料請求などをおこないましょう。不動産会社のポータルサイトで検索したり、不動産会社の広告を見たり、さまざまな媒体から情報を集めましょう。ある程度、候補が絞れて来たら、次は実際に現地に赴き、現地調査をおこないます。
資料に詳細が詳しく載っていた場合でも、実際に現地で物件を直接見ることが、物件選びでは非常に重要です。また物件だけでなく周辺の様子なども現地でなければ確認できません。
並行して収支シミュレーションをおこないます。不動産会社が作成した収支シミュレーションがある場合でも、自分自身でさまざまな条件でシミュレーションをおこなうことが肝心です。
不動産投資の成否は、物件選びにかかっていると言っても過言ではありません。高額の不動産は「失敗した」と思っても簡単に買いなおせないので、後悔しないためにも物件選びの段階で十分吟味することをおすすめします。
4.買付証明書を提出し、融資の仮審査を申し込む
購入した物件が決まったら、不動産会社に買付証明書を提出します。まだこの時点では、不動産の購入は確定ではありません。
買付証明書を提出したら、金融機関に融資の仮審査を申し込みましょう。
5.売買契約を結ぶ・融資本審査を申し込む
融資の仮審査に通ったら、いよいよ売買契約を結びます。重要事項説明を受け、売主・買主双方に異論がなければ売買契約を締結します。
なお売買契約を結ぶ際は、万一に備えて売買契約の中に「融資特約(ローン特約)」が盛り込まれているかかならず確認しましょう。
融資特約とは、買主が融資審査に通らなかったときは、売買契約を白紙撤回できるという内容です。契約自体がなかったものとなるため、契約締結時に支払った手付金や仲介手数料なども返還されます。
契約書に融資特約が盛り込まれていない状態で融資審査に落ちてしまった場合、買主は収益物件を購入できず、さらに先に支払った手付金なども返還してもらえません。
そういった事態を避けるためにも、契約書に融資特約が盛り込まれていることを確認したうえで売買契約を締結しましょう。
6. 決済・引渡し・登記手続き(不動産登記変更)
融資の本審査に通過し融資を受けられることが決まったら、買主と売主の間で資金決済をおこない、物件の引渡しと登記手続きの流れとなります。
なお引渡しの際には、契約記載の設備の状況などをしっかりと確認し、問題があればその場で指摘し、改善してもらいましょう。問題がなければ鍵の引渡し、取引は完了となります。
7.収益物件の運用を開始する
物件の運用を開始したら、入居者の募集や修繕などに着手します。すでに入居者がいる「オーナーチェンジ物件」であれば、入居者募集は不要です。
入居者がいない状態であれば、入居者の募集を不動産管理会社や不動産仲介会社に依頼しましょう。中古物件の場合は必要に応じて修繕やリフォームを検討しましょう。
なお、収益物件の運用をはじめるまえに物件の管理を外部委託する場合は管理会社を選ぶ必要があります。管理会社に任せると賃料の回収や敷地内の清掃などの手間がかからない一方、委託手数料が発生します。
オーナー自身で自主管理するという選択もできますが、賃貸経営の管理業務は思った以上にハードなため、本業を持っている人や不動産投資初心者に自主管理はおすすめできません。費用はかかりますが、不動産管理会社に管理を委託するとよいでしょう。
まとめ
不動産投資初心者さんに向け、「不動産投資の5つのノウハウ」について解説しました。不動産投資で成功するためには、不動産投資の知識は必要不可欠です。また不動産投資は収益物件を購入して終わりではありません。
不動産投資の最初の1歩を踏み出すきっかけとして、ぜひ当記事を参考にしてください。